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駿河湾の深海性サンゴ / コケムシ 深海性サンゴ(陰日性サンゴ)については、宝石サンゴとして高知県室戸沖の深度約300m より産出される赤サンゴが知られています。また、最近はセンスガイ科のサンゴを自宅で飼育 されている方もいられるようです。少々飼育は難しいようですが。駿河湾の深海領域にも調査 の結果多様なサンゴ、コケムシ類が生息していることが確認されています。現在、生息種につ いて継続調査を行っており、今後、確認種が増える可能性があります。 イシサンゴ目センスガイ科の一種(円形状種) 朽ちたヤギ類に多様なサンゴおよびコケムシ種が付着しています。その他、貝類、 クモヒトデ、コシオリエビ、ゴカイ類等々。朽ちたヤギを中心とした生物群集と 言える状況が形成されています。サンゴ、コケムシ個体のスケールは数ミリ〜1cm 程度と小さいが石灰質で色彩も様々です。戸田沖、深度約300m。 ヤギ類は生きているときはもちろんのこと、死んで朽ちる過程においても様々な 生物種が群集します。。。「ヤギ生物群集」を提唱する。2014年5月10日 未報告、未記載種がかなり存在するのではないでしょうか。また、駿河湾海域の 特異性から駿河湾固有種が多種存在すると思います。 センスガイの一種。(撮影後に海へ戻し) ヤギ類に付着。 白色枝状。本体部分約7cm(オウギハネウチワ類に付着) / 参考標本 堆積物中に含まれるサンゴ類の化石と思われるもの。(1) 温暖なごく浅い海域に生息する種です。駿河湾の浅海にもエダミドリイシなど 小型の枝サンゴ類は生息していますが、このような大きな種の生息確認はあり ません。太い枝が鋭角に切断されています。南方海域にて生育しその後地中深 くへ埋没してせん断したと考えます。フィリピン海プレートの北上に伴い駿河 湾まで運ばれ連動する地殻活動により海底表面へ露出したものと思います。 採取深度:430m 採取日:2019年11月9日 底引き網にて引き揚げる際に3個に分裂。 堆積物中に含まれるサンゴ類の化石と思われるもの。(2) 深海に生息する宝石サンゴ類と思われます。かなり古いものです。現生種とし て日本近海に数種生息していますが、この種は記載がないのではと思います。 これまでに駿河湾では宝石サンゴの採取報告がないようでこの種が宝石サンゴ 類であれば初めての採取となります。 採取深度:380m 採取日:2020年10月18日 アミコケムシ科の一種(三角形状に成長)− Tasakiコレクション −(永久保存製品) ※群馬県立自然史博物館第40回企画展展示および図録掲載標本。 発生期と思われる個体。(中心から枝先端まで約3mm) / 個人所蔵 赤色塊状 / 個人所蔵 「深海倶楽部」一覧 |
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